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IPアドレスでWebサイトにアクセス?
URLの仕組みとWebアクセス
IPアドレスでWebサイトにアクセスする方法を解説する前に、まずは普段Webサイトにアクセスする時の流れを簡単に解説します。
よくあるWebサイトへのアクセス方法として、ブラウザに閲覧したいWebサイトのURLを入力するというやり方があります。普段何気なく入力しているURLですが、URLはWebアクセスでどのような役割を果たしているのでしょうか?
URLは、分かりやすく言うと「どんな方法でアクセスするか」「どのサーバか」「サーバ内のどのファイルか」の3つの要素に分割できます。
ここでは、「https://livra.geolocation.co.jp/ip/index.html」というURLを例に、URLの構成を見ていきます。
「https://」の部分は「どんな方法でアクセスするか」を表す部分です。このURLでは、サーバーとの通信に「HTTPS」というWebにアクセスするプロトコル(通信規格)を使うということがわかります。
次に、「livra.geolocation.co.jp」が、「どのサーバか」を表しています。これはWebサーバのFQDNです。また、ここでは省略されていますが、サーバに加えてポート番号(*1)も指定しています。Webアクセスでは通常「80」というポート番号を使うため、省略された場合は自動的に80というポート番号が指定されます。
最後に、「/ip/index.html」が、サーバ内のどのファイルにアクセスするかを表しています。ここでは、「ip」というディレクトリの中の「index.html」という名前のファイルを指定しています。
ディレクトリとファイルは、わたしたちが普段使っているコンピュータのフォルダやファイルとよく似た構造をしています。マウスでフォルダをクリックして開く代わりに、「ipというフォルダの中にindex.htmlというファイルがあって…」と文で説明しているとイメージすると分かりやすいです。
*1)ポート番号とは、コンピュータ上で複数のプログラムが動いている際に、どのプログラムと通信を行うかということを指定するために使う識別用の番号です。
IPアドレスでWebサイトにアクセス
「IPアドレスとFQDNの関係」で、IPアドレスはFQDNと一対一で対応しているということを説明しました。URLの中にも、Webサーバを指定する部分でFQDNが使われています。このFQDNをIPアドレスに入れ替えても、全く同じWebサーバが指定されるはずです。
「livra.geolocation.co.jp」というサーバには、IPアドレスに割り当てられており、例えばIPアドレスが「218.219.62.145」の場合、「https://218.219.62.145/ip/index.html」と、FQDNの部分をIPアドレスに入れ替えても、同じページが表示されます。
注意しなければいけないのは、複数のドメインを一つのWebサーバに紐づけて運用している場合です。このような場合、IPアドレスだけではどのドメインと紐づいているかまでは指定できません。
このような場合、URLにIPアドレスを指定してWebサイトにアクセスすると、Webサーバの設定等によって、複数のWebサイトのうちのどれかが表示されるのが一般的です。
URLからIPアドレスを知る
URLにIPアドレスを入力してWebサイトを閲覧できることがわかりましたが、逆にURLからIPアドレスを調べるにはどうしたら良いのでしょうか?
URLからIPアドレスを知る方法については「URLからIPアドレスを知る」で解説しています。
まとめ
- URLは「どんな方法でアクセスするか」「どのサーバか」「サーバ内のどのファイルか」に分割できる。
- URLに含まれるWebサーバのFQDNをIPアドレスに入れ替えても、Webサイトを閲覧できる。
- 複数のドメインが一つのIPアドレスに紐づく場合、IPアドレスだけでは特定のWebサイトを指定できない場合がある。