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- 基礎知識
IPv6アドレスって?
IPv4からIPv6への移行
IPv4アドレスの枯渇問題
「IPv4アドレスの枯渇」でも紹介した通り、IPv4アドレスが足りなくなるという問題が深刻化しています。この問題を根本的に解決するとされているのが、IPv6アドレスへの移行です。
IPv6アドレスとは?
IPv6アドレスは128ビット、つまり128桁の2進数からなります。IPアドレス数は2の128乗、約340澗(1澗は1兆×1兆×1兆)個という膨大な数になります。「地球上のチリやホコリにまでIPアドレスを割り当てられる」と例えられるほどの莫大な数を持つIPv6アドレスに移行することで、IPアドレスの不足という問題が解決されると考えられています。
IPv6はIPv4の約何倍?
IPv6のアドレス空間は IPv4の約7.9 × 10²⁸倍 です。
- IPv4のアドレス長:32ビット → 2³² ≈ 4.3 × 10⁹(約43億)
- IPv6のアドレス長:128ビット → 2¹²⁸ ≈ 3.4 × 10³⁸(約340澗)
IPv6アドレスの表記法
IPv6アドレスは、IPv4アドレスの4倍の長さを持ちます。そのため、IPv4のドットアドレス表記とは異なる、新しい表記方法が用意されています。
標準表記方法
IPv6は、128ビットを16ビットごとに区切り、16進数で表記し、各ブロックを「:(コロン)」で区切ります。:と:の間をフィールドと呼びます。

更に、IPv6アドレスには省略表記のルールが2つあります。
省略表記(先頭ゼロの省略)
各フィールド内の先頭にある複数のゼロ(例「0001」の「00」など)は省略可能です。ただし、完全に「0000」の場合は最後のゼロは残すという慣習があります。

連続ゼロの省略(「0000」が連続する場合は「::」)
「0000」フィールドが2つ以上連続する場合、「::」によって簡略表示できます。ただし、一つのアドレス内にこの省略は1回のみしか使用できません。

このように、全く同じIPアドレスであっても省略表記によって何パターンもの表記方法があり、表記の揺らぎによってさまざまな問題が生じます。これに対し、推奨される表記ルールも定められています。
IPv6アドレスの推奨される表記ルール
IPv6アドレスの表記に揺らぎが生じる問題を防ぐため、IETF から RFC 5952(2010年8月)で「標準的なテキスト表記の推奨形式」が定められています。これにより、文字の小文字化、省略位置の統一などにより一貫性を確保できます。
まとめ
- IPv6アドレスは、128ビットの長さを持つ、新しいバージョンのIPアドレス。
- IPv6アドレスは約340澗という膨大な数となり、IPv4アドレスの枯渇問題を根本的に解決するとされる。
- IPv6アドレスの表記ルールにより表記の揺らぎが生まれるため、推奨される表記方法が定められている。
Geolocation 編集チーム
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経歴・活動実績
IT企業出身エンジニア・デザイナーで構成されたチーム。金融・製造・観光など多業種のプロジェクトを担当。IPアドレスやジオターゲティングなど、IT技術に関する記事を継続的に発信中。
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マーケティング系、ベンダー系、セキュリティ系など、幅広い専門分野の知識・技術を取得しています。
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