- IP Geolocation活用例
- ジオターゲティング
IPアドレスベースのターゲティングの可能性
オーディエンスのセグメンテーションとは
前回までに、インターネット広告配信の様々な手法や最適化のためのプラットフォームの役割を振り返ってきました。広告主、媒体社、それぞれの立場や配信規模によって最適化の手法は異なります。
しかし、どのような立場においても共通するのは、「オーディエンスの最適化」というキーワードです。
広告を配信する際に、配信対象となるユーザ(オーディエンス)を地域や性別、趣味趣向などの属性データから分類することをセグメンテーションと言います。広告で訴求したい商品やサービスによって、配信対象を限定することで効果的な広告配信を実現することができます。
ターゲティングのベースとなるもの
従来のインターネット広告では、セグメンテーションのためのオーディエンス属性を付与する手掛かりとして、ブラウザから得られるcookie情報を利用しています。cookieはブラウザベースのオーディエンス特定方法であり、得られる情報はあくまでも推測の域にとどまります。また、保存期間の設定やオプトアウト(追跡の拒否)によって利用できない場合もあります。
IPアドレスベースのオーディエンスデータ
cookieに代わるもうひとつのオーディエンスデータの取得方法として、弊社ではIPアドレスによるオーディエンスデータの提供を行っています。IPアドレスに位置情報・組織情報・回線情報を紐づけたデータベースを使用することによって、cookieの保存期間によって生じるデータのずれを解消することができ、また従来の方法では実現が難しかったBtoBでのターゲティングなどが可能になります。IPアドレスベースのオーディエンスデータは、拡張性の面においても現在は普及の段階にありますが、今後のインターネット広告配信における新しい可能性を秘めています。
cookieベースでのオーディエンスターゲティングで特定できるのは、良くも悪くも個々のブラウザ単位です。いわば、膨大なインターネットユーザの中の「点」を集める技術です。これでは、ターゲットにしたい「面」にはリーチできません。IPアドレスベースでのターゲティングでは、ターゲット層とのズレが無ければ同じIPアドレスを用いているユーザ、つまり「面」に広くリーチできるのです。
まとめ
- 広告によって訴求対象を限定し効果的な広告配信を実現するうえで、セグメンテーションが欠かせない。
- 従来のインターネット広告では、cookieによるオーディエンスの推測がセグメンテーションの手掛かりとなっている。
- IPアドレスによるターゲティングは、今後のインターネット広告配信における新しい可能性を秘めている。