- ナレッジ
- その他
SURFPOINT™ for GeoIP2モジュール(MMDB形式)の解説と精度評価について
SURFPOINT™の提供形式
SURFPOINT™にはテキスト形式とMaxMind社が開発したGeoIP2(MMDB)形式があります。
テキスト形式は、IPアドレスデータをそのままお渡しするので、複雑な用途においても、柔軟に対応が可能ですが、単純に参照する場合にも参照用のデータベースの構築が必要です。一方、GeoIP2(MMDB)形式はIPアドレス検索のみに最適化された形式なので、IPアドレスを検索する用途には最適ですが、他のデータとあらかじめ結合するなどの用途での利用はできません。
SURFPOINT™ for GeoIP2 モジュールの利点
GeoIP2(MMDB)形式は、IP Geolocation情報の位置情報、接続環境、組織情報を世界中で様々なツールと連携して利用することが可能です。MaxMind社のGeoIP2-CountryやGeoIP2-Cityにはない組織データなどや匿名ネットワークなどの当社独自データも含めることができます。SURFPOINTによる提供情報は次のようなものがあります。
- 位置情報
- 国
- 都道府県
- 市区町村
- 緯度経度
- インターネットへの接続環境
- 組織情報
- 企業名
- 住所
- URL
- 上場区分
- 業種
- 匿名ネットワーク情報
- WiFiアクセスポイント情報
GeoIP2を導入している場合、既存システムからのデータ刷新が容易にでき、追加の情報としてSURFPOINT™独自の情報の取り込みも可能です。様々なツールのモジュールもオープンソースとして開発されているため、これから導入する場合も低コストで実現可能です。GeoIP2形式のSURFPOINT™ならば、次のような用途に最適でしょう。
- 国判定や接続環境によるDRM(デジタル著作権管理)、GDPR(EU一般データ保護規則)
- 位置情報によるジオターゲティング
- 組織情報によるMA(マーケティングオートメーション)
- 匿名ネットワーク情報によるセキュリティ対策
- splunk等の分析ツールとの連携
IP Geolocationの精度
SURFPOINT™は、IPアドレスとそれに紐づいた地域・組織・気象・回線情報など100種類以上の情報を保持するデータベースです。
IPv4アドレスとIPv6アドレスの全てIPアドレスを搭載しており、インターネットユーザーの100%を網羅しています。搭載している情報は、品質と精度向上のためにIPアドレスに関する情報の収集・調査・反映を日次で行い、情報の信頼性向上のため新しい技術の開発を行なっております。位置情報とIPアドレスのフィードバックを受けて精度測定を行った結果、国判定の精度は99%以上、日本国内の都道府県判定は、アンケートによる調査を行ったところ、IPv4アドレス、IPv6アドレスともに、精度は80%以上となりました。
4G/5G回線からのアクセスの割合について
近年はモバイル端末からのアクセスが増加傾向にあり、当社サービスを使用している700以上のサイトの2024年4月のアクセスを対象に調べた結果を下のグラフに示します。
横軸は各サイトのアクセス数に対するモバイル端末からのアクセスの割合、縦軸は4G/5G回線のアクセスの割合です。
グラフを見ると分かるように、モバイル端末からのアクセスが8割を超えるサイトも見られます。このためIPアドレスからの判定が難しくなっているケースが増えていると思われるでしょうが、IPアドレスから判定が難しい4G/5G回線の割合は3割以下の水準のサイトが多く、モバイル端末の多くがWiFi経由等の固定回線からのアクセスが多いことがわかります。
先ほどの700以上のサイトの全体の集計を見ると、当社サービスはBtoB向けのサイトが多いため偏りはあると思いますが、スマホ等の端末から4G/5G回線からのアクセスは30 % にとどまり、全体アクセスの4G/5G回線からのアクセスの割合は、13.3%という結果となりました。
結果として、比較的精度が高く判定できるIPアドレスからのアクセスは、8割以上を占めることとなり、スマホ等の端末からのアクセスが増えている状況でも引き続き有効な手段と言えます。
4G/5G回線に対してもさらに調査を進めており、IP Geolocationの今後にご期待ください。
問い合わせ
SURFPOINT™ for GeoIP2モジュールの詳細や活用事例については、下記フォームより問い合わせください。